JINが村での生活に少しずつ慣れ始めた頃、予想もしない出会いが訪れた。村の北に広がる山道を歩いていると、一人の少年が急に飛び出してきた。彼は小柄で好奇心旺盛な表情をしており、JINを見つめる目には興味と驚きが交じっている。少年の名前はタケル。村田さんの孫で、村では少し変わり者として知られている存在だった。
「おじさん、なんでここにいるの?あんた、よそから来た人でしょ?」とタケルは尋ねた。
JINは思わず笑ってしまったが、慌てて冷静を装った。「ちょっとこの村に興味があってね。特に、ここの伝説について聞きたいんだ。」
タケルの表情が輝いた。「じゃあ、あの石の伝説を知りたいの?あれ、本当はすごく強い力を持ってるんだって!おじいちゃんたちは怖がって話してくれないけど、僕はあれが何か特別なものだって信じてるんだ。」
JINは興味深げにタケルを見つめた。この少年は、村人がほとんど触れない「石」の伝説について独自の解釈を持ち、その謎に対しても恐れずに挑んでいる。JINは直感的に、タケルが自分の探しているエネルギー結晶体について重要な情報を握っている可能性があると感じた。
「じゃあタケル、あの石について知ってることを教えてくれるかい?」とJINが尋ねると、タケルは頷きながら村外れの古い神社に案内してくれた。
神社は朽ちかけていたが、その周囲には古い碑文がいくつも立っていた。タケルは一つの碑文を指差し、「これに書いてあるんだよ。昔、この地に天から落ちてきた光の石があって、その石が村を守る強い力を持っているって。でも、おじいちゃんたちはそれに触れちゃいけないって言うんだ」と説明した。
JINは碑文を読み解こうとしたが、古い文字が多く、解読には時間がかかりそうだった。しかし、タケルの話を聞くうちに、この「光の石」が自分の探しているエネルギー結晶体である可能性がますます高まっていることを確信した。
「タケル、この石の伝説って、他にも話を聞いたことがある?」JINが尋ねると、タケルは少し考え込みながら答えた。「うん、じいちゃんの昔の話によると、石が眠っている場所には『門』があって、その門は普通の人には見えないんだって。でも、その門を開けるためのカギは、村の中に隠されてるらしいよ。」
この「門」という言葉に、JINの心は強く反応した。エネルギー結晶体は外部から守られるように封印されている可能性があり、村には結晶体の保護装置が仕掛けられているのかもしれない。JINはタケルの純粋な好奇心と知識に感心し、この少年を信頼できる仲間にしたいと考えるようになった。
「タケル、君は勇気があるね。この伝説を調べてみようと思うんだけど、一緒に手伝ってくれるかい?」とJINが提案すると、タケルは喜んで頷いた。「もちろんさ!僕もあの石が本当にあるのか確かめたいんだ!」
こうして、JINとタケルの間には不思議な信頼関係が築かれた。タケルの存在が、JINの任務において鍵となる重要な要素になるとJINは感じていた。二人は力を合わせて、「光の石」が眠る場所を探し、そして時間破壊者から結晶体を守るための準備を進めていくことを決意した。
(第4話へつづく)